エッジデバイスからExcelやListsとデータ連携(2/4) -現場データをもっと身近にする仕組み-【GraphAPI編】

はじめに

本シリーズでは、Linux OSを搭載したPLCnext Controlをエッジデバイスとして現場のデータを取得し、 それをMicrosoftのSharePoint内にあるExcelやListsと連携させる方法を紹介します。               

複雑なクラウドシステムの構築は必要ありません。
普段使い慣れたExcelで、すぐに設備データを見える化・活用できる仕組みを作ってみましょう。

※本シリーズではエッジデバイスにてPythonプログラムを動作させデータ連携をしております。

シリーズ全体構成イメージ

本シリーズでの全体構成イメージは以下となります。

本記事の内容

本記事ではGraphAPIによる各種エンドポイントの確認からアクセストークンの発行・再発行までを行います。

Graph APIとは

Microsoft 365に保存されたデータ(SharePointのファイルなど)へプログラムからアクセスするための入り口が  Graph APIです。APIとは、アプリやプログラムがMicrosoftなどのサービスにアクセスするための仕組みとなります。

エンドポイントとは

APIでどのデータにアクセスするかを指定する住所のようなものがエンドポイントです。
たとえば「このSharePointサイトの中の、あるExcelファイルの中のテーブルを取り出す」               といった細かい場所指定も、エンドポイントを使って表現します。

Graph Explorerとは

APIを使ったプログラムを書く前に「正しくデータが取れるのか?」「エンドポイントの書き方は合っているか?」   を確認できる便利なツールがGraph Explorerです。
ブラウザ上で操作し、実際にAPIを試しながら結果を確認できます。今回の記事でもこのGraph Explorerを使って、  必要なエンドポイントを確認していきます。                                 ※エンドポイントの確認はGraphAPIでの確認が必要となります。

アクセストークンとは

APIによるデータのやり取りを行う際の認証に使われるキーのようなものです。
「特定のユーザーとして、許可された範囲のデータにアクセスする許可があります」               とMicrosoftに証明するためのものがアクセストークンです。
アクセストークンを使って初めて、アプリやエッジデバイスがMicrosoftのデータにアクセスできるようになります。
アクセストークンは一定期間で期限切れになるため、必要に応じて再発行(更新)を行います。

手順

※本記事は執筆時点(2025年5月)での情報をもとに作成しています。
 Microsoft 365の各サービス(Entra ID、Microsoft Graph API、SharePoint、Lists、Excel等)は今後仕様や画面構成、機能が変更される可能性があります。
 また、本記事で紹介する手順や設定は、動作を保証するものではありません。実際の運用に際しては、各自の環境や要件に合わせた十分な検証を行ってください。

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