PLCnext × 簡単連携で現場DXを加速!(概要編)

製造工場現場では、各社異なる通信方式を持つPLCやロボット、工作機械が混在して稼働しており、通信データの連携が進まず設備間のデータ連携が難しい状況です。このため、工場全体の設備稼働状況の把握や異常の早期検知が進まず、データ活用による改善やDX推進が思うように進まないという課題があります。

  各社各様の通信方式の違いで連携が困難

 ● DX推進の大きな障壁

図1.稼働データの集約の課題

PLCnext Control に、たけびし様のデバイスゲートウェイをインストール することで各社仕様の異なる通信方式を簡単に集約することが可能になります。これにより、PLCnext Control で、設備データの収集からデータ処理、I/O入出力連携、ダッシュボード作成までを ワンストップ対応することが可能 となります。これにより、現場DXをスマートに加速するソリューションとなります。

目次

PLCnext Control × デバイスゲートウェイ の連携ソリューション

異なる通信方式をデバイスゲートウェイで簡単統合

PLCnext Control に、たけびし製デバイスゲートウェイをインストールして、各社仕様の異なる通信プロトコルを吸収し、異なる機器間の連携を容易に集約できます。PLCnext版のデバイスゲートウェイは、PLCnext Store からダウンロードできます。PLCnext へのインストールも、マウス操作だけで簡単に設定可能です。

データ収集からダッシュボードまで一貫対応
各設備のデータを PLCnext Control に 収集、加工、分析、ダッシュボードで可視化することで、現場機器の可動状況を統合的に把握することが PLCnext Control でワンストップで実現できます。

現場DXをスマートに加速
複雑なシステム連携を簡素化し、DX (デジタルトランスフォーメーション) を効率的に加速します。

OPC UA によるデータ連携

PLCnext Control と デバイスゲートウェイは、デバイスゲートウェイのOPC UAと連携してデータを共有します。具体的には、次のようなデータの流れになります。

  1. デバイスゲートウェイが各機器とデータ通信
    • PLCやロボット、工作機械の各社異なる通信方式をコネクタで各機器とデータ通信
    • データは、デバイスゲートウェイのOPC UAで共有
  2. OPC UA クライアントで PLCnext Control にデータ共有
    • デバイスゲートウェイの OPC UA のデータを PLCnext Control の OPC UA クライアントで PLCnext Control にデータ共有
  3. PLCnext Control でデータ収集、加工、分析、可視化
    • PLCnext Control で共有したデータを加工、分析して、ダッシュボードで可視化
    • PLCnext Control に接続可能な IOモジュール(Axiolineシリーズ)で外部センサ、アクチュエータと連携
    • PROFINET 等の産業用イーサネットのデバイスとデータ連携
図1.データ処理フロー

デバイスゲートウェイ とは

たけびし様の「デバイスゲートウェイ(たけびし様のホームページへ)」は、生産現場の情報を取得し、IoTサービスへ橋渡しをするユニットとして、短期間でのIoTシステムの構築が可能となります。製品の特長は、次の通りです。

① OPC UA / MQTT通信

インダストリー4.0で推奨されているOPC UA通信とIoTやM2Mに最適なMQTT通信を搭載。その他多彩な上位通信に対応しております。

②簡単接続

Webブラウザから簡単な設定で接続可能。

③パソコンレス

小型筺体で組込用途やWindowsリプレース費用削減に最適。

④接続機種

PLCや計測器、加工機、ロボットコントローラなど320機種の機器にアクセス可能。

⑤ラインナップ

用途に合わせて選べる豊富なラインナップ。

PLCnext版デバイスゲートウェイ は、PLCnext Control (AXC F 1152 / 2152 / 3152) 上で動作・使用できるようにアプリケーション化したデバイスゲートウェイ製品です。使用する場合は、PLCnext Store から PLCnext Control の対象製品に対応した以下のアプリケーションをダウンロードして、PLCnext Control にアプリケーションとして登録し、たけびし様よりライセンスを購入していただくことで使用可能です。(ライセンスが無い場合は、デモモードとして PLCnext Control 電源投入後 約1時間使用可能です)

PLCnext Control の OPC UA クライアントでデバイスゲートウェイと連携

デバイスゲートウェイのデータは、PLCnext Control の OPC UA クライアント機能でデータ連携が可能です。

PLCnext Control は OPC UA クライアント機能があり、OPC UA クライアントの以下を設定することで、PLCnext Control の External データと連携することで、PLCnext Control のプロジェクトから使用することが可能です。

  • OPC UAサーバのIPアドレス(PLCnext Control 本体IPアドレス)
  • ポート番号
  • OPC UA アクセス情報
  • セキュリティ情報
  • Subscribe(Read)、Write データ情報

適用例

三菱電機シーケンサ Qシリーズと、PLCnext Control + デバイスゲートウェイを連携した例を紹介します。

機器構成

機器の構成は、次の通りです。

  • PLC: 三菱電機シーケンサ Qシリーズ(Q03UDVCPU)
  • HMI: 三菱電機 GOT(GT2104-RTBD)
  • PLCnext Control: フエニックス・コンタクト AXC F 2152
  • IOモジュール: フエニックス・コンタクト Axioline SE DI16/1, DO16/1
  • 信号灯: フエニックス・コンタクト PSD-S OE LED MC
  • コネクタ端子台: フエニックス・コンタクト UM 45-IB-DI/SIM8

この構成図を、図2に示します。

図2.三菱電機シーケンサ Qシリーズとの連携

動作例

三菱電機シーケンサ Qシリーズで動作する以下仕様のシーケンスを作成しました。

  • SMC圧力計のアナログ電圧入力をDレジスタ(D1001)に保持し、GOT表示
  • GOTからランプ点灯指示入力をBレジスタ(B0~2)に保持、GOT表示
  • 外部からのBool入力をBレジスタ(B20~27)に保持し、GOT表示

これに対して PLCnext Control では、次の仕様のプログラムを作成しました。

  • 電圧入力信号を External データに取り込み、ブラウザ表示
  • ランプ点灯指示入力信号を External データに取り込み、信号灯点灯
  • コネクタ端子台の入力信号(Bool)を Externalデータに取り込み

最後に、シーケンサのシーケンスと、PLCnext Control の Externalデータを、デバイスゲートウェイで連携しました。これによって、アナログ電圧入力信号をブラウザ表示、GOTからのランプ点灯指示入力で信号灯の点灯、コネクタ端子台の入力信号をGOT画面に表示させることが可能となります。

まとめ

たけびし様のデバイスゲートウェイで、PLCnext Control と 三菱電機シーケンサ Qシリーズを連携する方法を例にご紹介しました。デバイスゲートウェイは、多くの PLC、ロボットコントローラ、工作機械と連携することができるため、PLCnext Control との連携が簡単に構築することができます。PLCnext Control とデバイスゲートウェイのワンストップソリューションで、現場DXをスマートに加速しましょう。

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