PLCnext Control の時刻合わせ

PLCnext Control に搭載されている RTC (Real Time Clock) の日時情報を修正する方法をご紹介します。

目次

NTP サーバを利用して自動的に時刻を合わせる場合

PLCnext Control をインターネットへ接続

インターネット上の NTP サーバを使用する場合は、PLCnext Control をインターネットへ接続する必要があります。(「AXC F 1152/2152/3152をインターネットへ接続する」の記事をご参照ください)

WBM 画面から NTP サーバを登録

パソコンのブラウザから PLCnext へアクセスし、WBM 画面を開いてください。
PLCnext の IP アドレスがデフォルトの 192.168.1.10 の場合、WBM の URL は https://192.168.1.10/wbm/ です。

画面左端の Configuration > Date and Time をクリックすると NTP Client Configuration が表示されます。
下記の表示のように time.server.example.com がある場合は、その右にある鉛筆型のアイコンをクリックして下さい。

鉛筆型のアイコンがない、もしくは新しいNTP サーバを設定に追加したい場合は、プラスマークのアイコンをクリックしてください。

Add NTP server entry ダイアログが表示されるので、NTP サーバ名を入力して OK をクリックしてください。

入力した NTP サーバ名が画面上に反映されていることを確認し、Apply ボタンをクリックしてください。

即座に PLCnext Control の時刻が変更されることになるが問題ないかどうかを確認する警告ダイアログが表示されます。問題なければ、OK をクリックしてください。問題がある場合は Cancel をクリックして NTP の設定を中止してください。

設定成功を示すメッセージが表示されます。

これで NTP サーバの設定は完了です。
更新された PLCnext Control の現在時刻は以下の様に確認できます。

PLCnext Control のファームウエアが 2022.0 LTS より古いものでは、WBM からNTPを設定する方法は提供されておりません。その場合は、以下のサイトを参照して PLCnext Engineer アプリケーションから NTP クライアント設定する方法をご利用ください。
System time (plcnext.help)

PLCnext Engineer を用いて手動で時刻を合わせる場合

インターネット接続環境がない、もしくは NTP サーバを利用したくない場合は、PLCnext Engineer アプリケーションを用いて手動で時刻を設定することが可能です。

WBM からは手動で時刻を合わせる方法がありません。
手動で合わせたい場合は、PLCnext Engineer か Linux のコマンド のどちらかをご利用ください。

手動で入力

PLCnext Engineer でプロジェクトを開く

PLCnext Engineer アプリケーションにて、対象の PLCnext Control 用のプロジェクトを開いてください。
まだプロジェクトが存在しない場合は、新しくプロジェクトを作成し、PLCnext Control と通信できる状態にしてください。

プロジェクトの新規作成について:
・プロジェクト作成の細かい手順や PC と PLCnext の接続設定の詳細については、 「PLCnext Engineer の基本的な操作方法」の記事をご参照ください。
・ご利用の PLCnext Control がテンプレートの一覧に表示されない場合 (EPC/RFC シリーズ等)は、「EPC1502/1522用プロジェクトの作成」の記事をご参照ください。
・ご利用の FW バージョンが表示されない場合は、適当な PLCnext Control を選択してプロジェクトを作成してから「プロジェクトのコントローラ変更方法」の記事を参考に Control タイプと FW バージョンがご利用のものと一致するように変更してください。

PLCnext Control 上の日時情報 (UTC) 読み込み

以下の手順で PLCnext Control 上の日時情報を読み込むことが出来ます。
特に確認する必要が無ければこの手順は飛ばして、次の書き込みの手順を行っても構いません。

PLCnext Control への設定したい日時情報 (UTC) の書き込み、再起動

設定したい日時 (UTC) を入力して書き込みアイコンをクリックした後、再起動アイコンをクリックして PLCnext Control を再起動してください。

日時は yyyy-mm-dd HH:MM:SS の通りの桁数にしてください。
先頭の 0 を省略する等、上記フォーマットから外れていると書式エラーとなり書き込みに失敗します。
時刻指定例:×7:12:52, ○ 07:12:52

以上で時刻の手動設定は完了です。

PLCnext Control への日時設定は必ず UTC (協定世界時) で行ってください。
UTC は JST (日本標準時) – 9時間 です。

OPC UA のようなセキュアな通信では日時情報が重要になります。日時があまりにもずれていると証明書やトークンの有効期限外と判断される等、通信不能となる原因になります。

PCの時刻を自動入力 (既知の問題あり、使用しないでください)

パソコンの時刻を PLCnext Control へボタン一発で設定する機能があります。しかし下記の通り既知の問題があり、正しくない時刻が設定されるため、使用しないでください。

この仕様について、弊社の英語情報サイトに記載があります。
System time> Note: The controller will ignore any given offset or time zone!

関連情報:PLCnext Control には、現在のところタイムゾーンをうまく扱えないケースがあることがわかっています。
RTC setting causes unexpected time stamps from different contexts

Linux のコマンドを用いて手動で時刻を合わせる場合

ターミナルソフトを用いて PLCnext Control へ SSH ログインし、Linux のコマンドを用いて PLCnext Control の時刻を合わせることが可能です。

この場合、自分でマクロ等を組むことでパソコンの時刻を JST から UTC へ変換した上で PLCnext Control へ書き込むような工夫も実現可能です。

下記のリンクでは、Linux のコマンドによる基本的な時刻合わせから、マクロを用いた時刻合わせユーティリティの作成例まで詳細な手順を解説しています。

リンク:「Linux コマンドによる PLCnext の時刻合わせ」

  • URLをコピーしました!
目次