電子式サーキットブレーカのIO-Link監視

産業分野でのIoT、見える化などを進めるにあたり、IO-Linkへの関心が高まっています。PLCnextコントローラは、Axioline Fバスを使って、IO-Linkマスターユニットを直接接続できるため、設定やプログラミングが簡単です。また、WEBサーバー機能や各種クラウドサービスとの接続機能もオープンソースを使って拡張できるため、IO-Linkデバイスを使ったIoT、見える化の導入に便利です。ここでは、フエニックス・コンタクトのIO-Linkデバイス製品である、電子式サーキットブレーカとPLCnextコントローラとの接続例をご紹介します。この製品は、機器用サーキットブレーカの情報をIO-Linkのデータとして使用できるので、リモートでの状態監視や回路のリセットが容易です。

PLCnext Engineerの操作方法については、基本的な操作方法についての記事を参照してください。

使用する製品

  • PLCnextコントローラ : AXC F 2152  ×1台
  • IO バックプレーン :AXL F BP SE4 ×1台
  • IO-Linkマスターモジュール : AXL SE IOL4 ×1台
  • バックプレーンスロットカバー : AXL SE SC-A ×3台
  • ウェブパネル: WP 4070-WXPS×1台(PCのウェブブラウザでも可能)
  • 電子式サーキットブレーカ : CBMC E4 24DC/1-10A IOL×1台

※AXC F2152は ファームウェアVer.2021.0.5 LTS、PLCnext EngineerはVer.2021.3.1を使用しています。

構成

電子式サーキットブレーカの負荷電流をウェブパネルに表示させます。

プログラミング手順

下記の手順でプログラミングします。

  1. IO-Linkマスターの設定
  2. IO-Linkマスターのプロセスデータのデータタイプ定義
  3. IO-Linkデバイスのプロセスデータの変数への割り付け
  4. HMI画面への変数割り付け
  5. 動作確認

1.     IO-Linkマスターの設定

PLANTエリアのAxioline FにIO-Linkマスターモジュールを登録します。パラメータ設定画面で、Port1のOperating mode of the portを“IO-LINK”に設定します。PD-IN length, PD-OUT length, Vendor ID, Device IDは、IO-LINKデバイスの仕様に合わせて設定します。 CBMC E4 24DC/1-10A IOLの場合、PD-IN lengthは8バイト(64ビット)、PD-OUT lengthは3バイト(24ビット)、Vendor IDは00 B0 (Hex)、Device IDは060120(Hex)です。Device IDは2バイトずつに分けてDecimalで入力します。

2.     IO-Linkマスターのプロセスデータのデータタイプ定義

IO-Linkデバイスのサイクリック入出力データは、IO-Linkマスターのパラメータに設定したデータ長でプロセスデータとして割り付けられます。Port1には、入力8byte、出力3byteを割り付けましたが、IO-Linkマスターの入出力プロセスデータは58バイト分まとめて一つのItemになっています。

プログラム上で、バイト単位で扱いやすくするため、要素数58のバイト配列をデータタイプ定義しておきます。

3.     IO-Linkデバイスのプロセスデータの変数への割り付け

作成したデータ型を使用して、入力・出力のプロセスデータ用の変数を定義します。

変数は、IO-Linkマスターのプロセスデータに割り付けます。

下記のようにプログラム作成します。

電子式サーキットブレーカCBMC E4 24DC/1-10A IOLのLoad current Channelの値の範囲0~255(Dec)は0.0A~25.5Aに対応しています。HMI画面で、0.0A~25.5A の値を表示するため、REAL型の変数LoadCurrent_Channel1のHMIタグを作成します。

4.     HMI画面への変数割り付け

HMI画面の任意のSymbol のパラメータに、作成したHMIタグを割り付けます。この例ではSymbolにRadial Gaugeを使用しています。

作成したプロジェクトをコントローラ本体にダウンロードし、実行します。

5.動作確認

ウェブパネル(もしくは、PCのWEBブラウザ)から、PLCnextコントローラのIPアドレスにアクセスし、電子式サーキットブレーカに接続した機器の負荷電流が表示されているのを確認します。

以上が、IO-Linkを使った電子式サーキットブレーカのデータ監視方法となります。この例ではLoad current Channel1のモニタだけを扱いましたが、他のプロセスデータを使用すれば、各チャネルのオンオフ操作や定格電流値の変更ももちろん可能です。

参考:非サイクリックプロセスデータを使用する方法

この例では、よく使用されるサイクリックプロセスデータだけを扱いましたが、IO-Linkデバイスのデータには非サイクリックプロセスデータもあります。非サイクリックプロセスデータを使用する場合、PLCnext StoreからAsynComライブラリをご使用いただけます。

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