PLCnext Technologyの技術を活用し、機能安全を含むOT(Operation Technology)制御とクラウドやSNSといったIT(Information Technology)サービスとの連携を実現したデモシステムを作成しました。本記事ではデモシステムの概要と、技術的なトピックについて説明します。
2021年12月のスマートファクトリーJAPANの時には、上図左側のsafetyデモと右側のFischerTechnikパンチングマシーンデモが独立していました。
本デモでは、IOをAXC F 2152側、HMIをEPC 1502側に集約しています。そしてEPC 1502とAXC F 2152をPROFINETで接続する事によりデモシステムを統合しています。制御ロジックは従来通りでAXC F 2152がsafetyデモ、EPC 1502がFischerTechnikパンチングマシーンの動きを管理しています。
EPC 1502には独立したイーサネットポートが2つあるので、AXC F 2152がある左側の制御用ネットワークと右側の通信用ネットワークを分離する事が出来ます。
FischerTechnikパンチングマシーンの制御はEPC 1502がPROFINETバスカプラ+IOを介して行っていました。このIOモジュールをAXC F 2152側に移設し、EPC 1502はAXC F 2152からPROFINETで伝送されるデータを元に従来同様FischerTechnikパンチングマシーンの制御を行います。
併せて、AXC F 2152側で作られたsafetyデモHMI画面を廃止し、EPC側に移設しています。
FischerTechnikパンチングマシーン側の動作にエラー事象検出を追加し、そのエラーの発生をHMI画面表示しています。その際に、クラウド経由でSlackへの発報も行っています。
従来はネットワークに接続されていなかったsafetyデモですが、EPC 1502を介す事で安全関連部側の情報をエッジや外部で活用することが可能となります。
既存設備へのエッジコントローラ接続
AXC F 2152を使用したsafetyデモを既存設備、EPC 1502側を新しいエッジコントローラと考えた場合、従来外部から隔絶されていた機器がエッジコントローラによりクラウド等のIT技術と連携するといういわゆる「ITとOTの融合」を表現したデモになっています。
今回はPROFINETでコントローラ間を接続していますが、EtherNet/IP™やModbus TCPを使う事でフエニックス・コンタクト以外の他社製PLCとの接続も可能となります。
現在稼働中の既存設備に大きな手を入れる必要はありません。
無線I/Oシステムと組み合わせる事で、離れた場所にある移動体等の機器の情報を可視化したり、クラウドコンピューティング側で活用する事も可能となります。
ご案内
本システムは以下のイベントで紹介致しますので、興味のある方は奮ってご参加下さい。
以上です