CODESYS Control が、PLCnext Control 上でも使用することをご存知でしょうか?
PLCnext Control へ CODESYS Control をインストールすることで、CODESYS が持つソフトPLCの機能である産業用フィールドバス(EtherCAT、EtherNet/IP、BACnet)の利用や、PLCopen 準拠のモーション制御、セーフティのアプリケーションを利用できるようなるとともに、フエニックス・コンタクトの I/O システムである Axioline シリーズ(デジタル入出力、アナログ入出力、シリアル通信、IO-Link 他のモジュール)を活用することができます。
この記事では、CODESYS社の CODESYS Control の PLCnext Control へのインストール方法について説明します。PLCnext Control へ CODESYS Control をインストールするための準備、インストール手順、各種設定方法、ライセンスのインストール方法について説明します。この内容は、以下の YouTube:CODESYS North America のチャンネルの内容に基づいています。
YouTube: CODESYS Tutorials | Step by Step Initial Setup of CODESYS
URL: https://youtu.be/4uNk_aF37Vc?si=FYI2T05qB8bTvJ1-
適用対象の PLCnext Control、CODESYS のファームウェア、ソフトウェアバージョンは次の通りです。
- PLCnext Control FW: 2023.0.0 LTS
- CODESYS Control for PLCnext SL : 4.8.0.0
- CODESYS Development System V3.5
なお、本内容は、CODESYS社から提供されている情報に基づくものであり、CODESYS製品に関して、フエニックス・コンタクトには何の瑕疵責任もなく、またお問合せに対して回答することもできません。
PLCnext Control サポートハードウェア、ファームウェア
CODESYS Control for PLCnext SL Ver. 4.8.0.0 で対象としている、PLCnext Control 製品は以下の2製品です。
- Phoenixcontact AXC F 1152(1151412)
- Phoenixcontact AXC F 2152(2404267)
CODESYS Control for PLCnext SL Ver. 4.8.0.0 の PLCnext Control の適用対象ファームウェアは、次の通りです。
- Minimum version 2023: >= 2023.0
- Minimum version 2024: >= 2024.0.6
- 20xx.x.x LTS バージョンのみサポート
CODESYS ソフトウェアダウンロード
CODESYS Control for PLCnext SL(PLCnext Control 上で動作する CODESYS Control ファームウェア)は、CODESYS の以下のサイトからダウンロードできます。(SL:Single Lisence)
- インターナショナルサイト
- USサイト

また、CODESYS Development System V3(IDE統合開発環境)は、CODESYSの以下のサイトからダウンロードできます。
- インターナショナルサイト:
- USサイト:

SDカードの PLCnext Control への挿入
PLCnext Control(AXC F 1152/2152)で CODESYS Control を動作させるには、オリジナルのメモリ容量:512MB では足らないので、SDメモリカードを PLCnext Control 本体に挿入します。使用可能なSDメモリカードは、次の2製品になります。PLCnext Control で使用できる SDカードは、フエニックス・コンタクトの製品のみで、市販品は使用できません。
- SD FLASH 2GB PLCNEXT MEMORY(1043501): 2GB 外部ストレージ
- SD FLASH 8GB PLCNEXT MEMORY(1061701): 8GB 外部ストレージ
CODESYS IDE に CODESYS Control for PLCnext SLインストール
開発用PCに CODESYS Development System V3(IDE統合開発環境)をインストールします。
次に、PCで CODESYS Development System V3 を起動して、「Tools > CODESYS Installer…」のメニューから、CODESYS Control for PLCnext SL をインストールします。

CODESYS プロジェクトに PLCnext Control SL を設定
CODESYS Development System V3 で、「新規プロジェクト」を作成し、プロジェクトの初期設定のメニューの中の「デバイス」で「CODESYS Control for PLCnext SL」を選択します。
これによって、CODESYS で開発されたプロジェクトは、PLCnext Control ハードウェア用にビルドされて、オンライン時に PLCnext Control にダウンロードされて、実行できるようになります。

PLCnext Control に CODESYS Control をインストール
CODESYS Development System V3 で、「Tools > Update PLCnext」のメニューから、PLCnext Control に CODESYS Control for PLCnext SL をインストールします。

「PLCnext」 タブ内で、ターゲットの PLCnext のユーザ名(Username)、パスワード(Password)、IPアドレス(IP Address)を入力します。デフォルト設定は、次の通りです。
- ユーザ名: admin
- パスワード:(製品本体の正面に印刷されている8桁の英数字)
- IPアドレス: 192.168.1.10
次に、 「ブラウズ(Scan)」ボタンをクリックして CODESYS Development System V3 を PLCnext Control に接続します。「Install」ボタンをクリックして、CODESYS Control をインストールします。

CODESYS ライセンスの設定
CODESYS Control の各機能を継続使用する場合は、CODESYS社から機能に応じたライセンスを購入し、ライセンスファイルと、チケットID を事前に入手しておく必要があります。
必要なライセンスを入手したら、「Tools > Lisence Manager…」のメニューから、CODESYS Control のライセンスをインストールします。

まとめ
CODESYS社の CODESYS Control の PLCnext Control へのインストール方法について説明しました。詳細なインストール手順は、以下の PDF ファイルを参照してください。
CODESYS Control のインストールによって、標準の PLCnext Control では実現できなかった、モーション制御、EtherNet/IP通信、EtherCAT通信のアプリケーションを PLCnext Control 上で開発することができます。
CODESYS 製品については、株式会社リンクス 様 にお問合せください。